心理学とアニマルセラピー

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さて、アニマルセラピーに話を戻しますが、
具体的に心理学のどの分野がどう関わっているかを
簡単に解説します。それぞれ概要しか触れませんので、
もっと詳しく学習したい人は専門書を読むか、
大学の公開セミナーに参加するという手もあります。

アニマルセラピーの活躍する領域対象として
「厭世観を抱えた(生きていたくないと思う)患者」がありますが、
こちらは末期ガン患者等のターミナルケアを扱う
臨床心理学の分野とつながってきます。

また、動物を介在したコミュニケーションの増加(改善)も、
アニマルセラピーの果たす役割ですが、
これは社会心理学の分野とも関わってきます。
アニマルセラピーを受ける患者にとっても、動物を世話する段階で
周囲の人間と会話したり、散歩中に道行く人から
声をかけられたりして自然に他社とのコミュニケーションをはかる
機会が増えていくという訳ですね。

そして次は、発達心理学。精神的に未成熟な子供が
突然両親の事故死に見舞われたり、親から虐待を受けた
場合等は、そうでない子供と比較して鬱病等の
精神疾患にかかる割合が増大します。
このような子供に対してもアニマルセラピーは活用され、
動物の飼育をしていくうちに、忍耐や協調性や社会性等を
「動物を通じて教えられる」きっかけとなってくれます。

意外な所では犯罪心理学にもアニマルセラピーは
関係してきます。「犯罪者の再犯率を下げる」というのは
犯罪心理学分野でも大きなトピックですが、
動物とふれあうことで自己の過ちを再認識し、
また社会性も身につけされるという更正プログラムのなかで
アニマルセラピーが効果を発揮しています。

余談ですが、「動物心理学」というのはアニマルセラピーと
直接関係はありません。

これはおサルさんの行動を研究したりという研究領域です。
たまに、アニマルセラピーを動物心理学の一部分だと
誤解している人も見かけますので……(汗)
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